【2021/6/28 アクティブ複業ラーニング】
今回は、「アクティブ複業ラーニング」のご紹介です。
1.大企業の中では人は育たない
大企業には守るものがあり、それに仕組みや考え方が付帯しています。新卒で就職し、何十年も同じ仕組みや考え方の中にいると、自社の特異性に気が付く機会がありません。
社内での研修は、個人のケイパビリティを引き上げる効果はありますが、そのケイパビリティを使う段になると、今まで通り自社の仕組みや考え方を踏襲するため、同じ結果しか出せません。
つまり、社内研修で個人のケイパビリティを引き上げた後に、既成の仕組みや考え方を意図して横に置き、顧客や社会の課題解決のために自分の会社を活用する「マインド」と「スキル」を教えなければなりません。
2.習得させるべき「マインド」と「スキル」
(1)マインド
顧客や社会の課題解決のために自分の会社を活用する「マインド」のポイントは、企業の存在を忘れることです。企業は虚像。社会の幸せを創るための分業の一形態に過ぎません。
(2)スキル
顧客や社会の課題解決のために自分の会社を活用する「スキル」とは、自らが会社を興し経営するスキルと同一です。
このスキルは、新規事業創造のみならず、人事、経営企画、営業、生産、R&D等全ての機能に必要なものです。
スキル習得には経験学習サイクルを回し、”持論化”することが必須です。そうでなければ単なる知識で終わってしまい、”研修のROIゼロ”の世界から抜け出せません。
3.「マインド」と「スキル」を習得する施策
OJTは、今まで通りの自社の仕組みや考え方を擦り込むことになるため、役に立ちません。異なる環境で育成を行う必要があります。具体的に以下の3つの施策をご紹介します。
(1)研修卒業生の会を運営する
ある企業様で、当社が選抜リーダー育成研修卒業生の会を企画し、卒業生が会の運営をしています。外部と接する機会を作り、既成の仕組み(職制)が縦糸であれば、職制を忘れ社会や顧客と直接繋がる横糸としてどう動くかを考えさせています。本来は、このような取り組みは人事部が主導すべきだと思いますが、人事部は縦糸に縛られているため、我々のような外部が、卒業生とつながり、企画・運営することが現実的かも知れません。ご興味ある会社様はお問合せください。
(2)異業種プロジェクト研修
異業種の同世代メンバーを集め、特定企業の経営課題を解決するプロジェクトチームを編成します。その活動の中で、自社の特異性を理解し、顧客や社会の課題解決のために自分会社を活用するマインドとスキルを養成します。詳しくは以下をご覧ください。
https://nomadoor.jp/kenshu-program/#b
https://nomadoor.jp/2021-2-22differentindustries/
また、異業種の実務責任者を集め、よりシリアスな設定で、”ガチ”に新規事業を立ち上げることを目的にした事業インキュベーションスタジオ(BIS)も運営しています。
https://nomadoor.jp/bis/
(3)アクティブ複業ラーニング
そしてもう一つの施策が「アクティブ複業ラーニング」です。
4.「アクティブ複業ラーニング」とは?
副業・兼業は大企業を中心に普及し始めています。ただ制度を作ってそのままに放っておいては、利用は限定的で、利用したとしても狙った効果は得られません。
副業・兼業は福利厚施策ではなく、人材育成施策と位置づけて、戦略的投資をすることをお勧めします。対象者は、次世代リーダー候補とし、選抜リーダー育成研修受講者のフォロー施策と位置付けてもよいと思います。
副業・兼業候補者が出てきたら、当社のコンサルタントが面談を行い、人事部のニーズと合わせて、副業・兼業先を選定します。契約交渉は我々が行い、契約書のドラフトを作成します。
また就業前にミニ研修で経営の広がりと体系をインプットし、副業・兼業先で仕事に従事中も月次1 on 1 meetingを行いフォローすることにより、経験学習サイクルを回します。
更に、契約期間満了後に、成長度合いを計測し、キャリアプラン/行動計画を作成し、成長ドライバーを埋め込みます。
是非ご活用ください。