【2021/12/23 リーダー育成研修】
来期の研修計画に着手されている企業も多いと思います。今回はリーダー育成研修の設計についてお話をさせていただきます。
1.リーダー育成研修の課題
Nomadoor運営会社である(株)ビジネス・アーキテクトと(株)HRCは、これまで多数のリーダー育成研修を設計・実施してきました。
通常、初回の打ち合わせで、事業戦略を牽引するリーダー像、現状とのギャップ、ギャップを埋める諸施策における研修の位置づけをお伺いしますが、まともな答えをいただいかことがありません。判で押したように、企画力・構想力、課題解決力、チャレンジ精神、人間力など、当たり前の抽象的定義を聞かされて、ここで行き詰ってしまいます。
一般の研修会社は、これ以上話をしてもしょうがないと割り切り、自社の定型のテンプレートを用いて、与件、研修プログラム、日程、講師、費用をサクサクと作り、体裁を整え提出します。結果として、どの会社の提案も似たり寄ったりなので、実績や担当者の印象などで、研修会社とプログラムが選ばれます。
また研修のKGI・KPIを設定していないので、ROIは計測できず、受講生の声、上司の声、発表を聞いた人の感想などで、継続か否かを判断します。場合によっては、人事評価のディメンジョンで受講生の成長を測ろうとしますが、研修目的はより具体的であることと、配置やOJTなどの影響を考えない評価なので使えません。
結局は、人事担当者やその周辺が、研修のリピートに飽きたころ、次の研修を探し、同じサイクルが繰り返されます。
2.あるべき研修設計プロセス
まず中長期の経営戦略を実現するために必要な組織機能を、成果物・プロセス・マインド・スキル・仕組みの各要素で定義して、現状とのギャップを明確にします。ギャップを埋める対策として、組織(ストラクチャーとアーキテクト)、社員のあるべき行動を作る仕組みを考え、次にHRMに着手します。
HRMは、業務と人材タイプを掛け合わせたポジションの中で、重要なギャップを特定します。多くの場合、組織を牽引するリーダーポジションにギャップがあることが確認されます。ポジションは経営戦略から落とし込まれて、役割・組織スキルとの関連性・コンピテンシーで定義するため、前述のようなありきたりの抽象的定義にはなりません。
ポジションギャップを更に量と質から分析して、そのギャップを埋める対策として、配置、採用、育成、代謝施策を考えます。育成は更に、自己研鑽、OJT、Off-JTの3つに分けて考えます。
リーダー育成研修は、このプロセスを経て設計されるべきもので、背後に経営戦略と対応した組織機能ギャップ、ギャップを埋める組織と仕組みがあり、エッジが効いた自社固有のリーダーポジションの定義が成され、そのギャップを埋める施策として、採用、配置と合わせて育成施策を検討します。さらに育成施策は、自己研鑽、OJT、Off-JTをセットで考えなければなりません。
Off-JTだけ切り出してリーダー育成研修を検討しても、企業価値を押し上げるものにならないのは自明のことです。
3.ではどうすれば良いか?
Nomadoorにお任せください。御社の状況を踏まえ、あるべき研修設計プロセスで、リーダー育成研修を設計します。